日本に来て20年くらい経つ、フランスと中国にルーツを持つご夫婦が、ご自分達の思い描く空間で暮らしたいとマンションを購入されてフルリフォームを決意されました。
数社と相見積もりをされて、担当とフィーリングのあったR2ホームにご依頼いただきました。施工が難しい天然大理石の使用や在来工法で仕上げるバスルーム、こだわりを詰め込んだオーダーキッチンなどにきめ細やかに対応できると信頼してくださいました。
個人輸入の際、想定よりキッチンが大きく、トラックの台数も増えてしまいましたが、荷揚げの人数を臨機応変に対応させていただきご安心を得ました。
他にも、デザインなどはじっくりと考え抜くご主人の想いを反映すべく、現地で塗り壁の塗料を調合するなど納得いただけるように対応した結果、満足のいく空間が完成しました。
◆Before・After
解体後、65㎡のフルスケルトンな状態から夫婦二人で寛ぐ空間と、10名くらいの友人をお呼びしてパーティーを開いた際にお客様がゆったりと過ごせる空間の融合を目指しました。結果的に夫婦の寝室以外はLDKとし、廊下や扉も極力控えて、開放感あふれる住まいを実現しました。
ダイニングキッチン
奥様こだわりの中国から個人輸入されたオーダーキッチンがLDKの中心に位置します。パーティーの最中に料理をしながらでもお客様の対応ができる場所と配置が考え抜かれています。また壁一面には壁面収納を設けました。通常より奥行きを持たせて、たっぷりとしまえる棚になっています。
LDK
玄関を入ると間仕切りのないLDKが続きます。壁は、視覚効果で広く見えるホワイトをお選びいただきました。こちらのホワイトの壁は、ご主人のこだわりを再現し、ホワイトでも色味の異なる3色で仕上げています。
玄関と収納
玄関と玄関の周りの壁はビビットな赤色をチョイスして、モダンな雰囲気にしています。壁はすべて塗り壁で、お色を現場で調合したオリジナルカラーです。海外の方なので、玄関土間は設けずフラットな造りになっています。
リビングダイニング
パーティーを開き、ご友人を招くことが大好きなご夫婦の住まいづくりのコンセプトは、ゆったりと寛げる寝室以外はLDKというもの。たくさんの方を招いても狭さを感じない間取りになっています。圧迫感のないひとり掛けのソファーを選び、インテリアとしても空間を彩ります。
寝室
ゆったりと寛げる寝室になります。クローゼットの扉は鏡になっているものを採用することで、空間に奥行きを持たせる効果があります。また、身支度の際に姿見にもなり便利です。
寝室と窓
寝室からは緑を眺められる窓と隣の建物が気になる窓があり、テーブルを配置した場所にある窓は、プライバシーに配慮して扉を設置しました。光を遮断する効果も抜群で、隙間から入る明かりを気にすることなく就寝できます。
洗面スペースと寝室
寝室とバスルームが直結した間取りになっており、2つの部屋の間に扉はありません。広いバスルームに換気扇を2つ設置することで湿気などの問題は解決しました。視界を遮らないオープンな間取りは開放感に溢れています。
洗面台
バスルームの一角には洗面スペースを設置しました。オープンなデザインの洗面台が空間の雰囲気にピッタリです。鏡やダウンライトはご主人が吟味を重ねてお選びいただきました。
バスルーム
在来工法で仕上げたバスルームは種類の異なるタイルを貼り仕上げました。ユニットバスではないため、バスルームを囲う壁や床、天井の防水は職人の腕の見せ所です。湯につかるためのバスタブを設置してホテルライクな空間になりました。
レストルーム
特徴的なデザインタイルと塗り壁を組み合わせたモダンなレストルームです。手洗いスペースと一体になったオープンな棚は視線が抜けて、より広がりを感じます。大きな鏡を設置することで、さらに広く見える効果がありますね。
リフォーム前の課題
築年数が古く、断熱と配管工事が必須でした。また、インテリアや設備の多くを海外から輸入したので、スケジュールの組み立ての難しさがありました。海外の製品やご夫婦の好みにあう日本製のものを探し出すなど、求めている暮らしや空間デザインを理解して、より良いものをご提案させていただきました。
ここを学べ!
在来工法のバスルームだから叶えることができる動線やデザイン。塗装の内装だから細やかな色味のオーダーにも対応でき、個人輸入などでもやりたいことを詰め込むことができました。最後までしっかりと責任を持つことで時間はかかりましたが課題をクリアすることができました。