ご購入されたマンションのお部屋を、部分的にリノベーションするご予定だったS様。リフォーム会社を探すうちに、様々な事例をみて「せっかくなので、フルリノベーションしてしまおう!」とご夫婦で決められたそうです。
現地調査の際には、住みたいお部屋を再現した模型をお持ちくださいました。奥様のお仕事の関係で模型作成が可能であったとのことで、「こんな家に住みたい」という案がしっかり3D化されていました。
すでに完成イメージが明確にあったことで、私たちはご希望が実現可能であるか、難しい場合にはどういう物で代用できるかをご提案しました。また、ご家族のお引っ越し日が事前に決まっていたため、工期の面も含めて職人さんたちとも密に連携しながらリフォームを実施。
お引っ越し後でも施工が可能な部分は2期工事とするなど、現場も一丸となってプラン案の再現に取り組みました。
S様よりDIYのご希望があり、書斎の壁を一面塗っていただきました。秘密基地のような書斎が、こだわりのペイントでより格好いい仕上がりになっています。
◆Before・After
S様が購入された物件は、元々は少し可愛らしさも感じるようなフレンチカントリー風のお部屋でした。和室も含めて全体的にリノベーションを行い、雑誌の特集で扱われるようなインダストリアル風デザインの居室が完成しました。
お洒落さだけではなく、暮らしやすさにこだわった居室となっています。
書斎
秘密基地のようなイメージの書斎。
左側の壁がS様自ら左官された、しっくい風の壁です。
ほっとできる空間を作るため壁の色は真っ白にせず、柔らかい色合いにしました。
当初はS様だけの書斎となる予定でしたが、居心地がいいからとお子さんも毎日のようにここに来て、お父さんと並んで宿題をされているそうです。
ダイニング
家族でリラックスして過ごせるように、淡い色合いの壁紙をチョイス。
ダクトレールにそのまま電球を設置して、インダストリアルな雰囲気をプラスしました。
また家族が動き回る時間に渋滞が起きないように、リビングに入るルートを複数設けるなど動線にもこだわっています。
キッチン
キッチンの天井は黒をチョイス。奥行きと高級感が生まれています。
当初より「シンクはステンレス以外がいい」とのご要望を受け、ステンレスカラー以外でお部屋に合うものをS様ご夫婦とじっくり選びました。
その結果このお部屋にぴったりな、本体のカラーは濃いグレー、天板は人工大理石のシステムキッチンを見つけることができました。
リビング
S様のご自宅にはグリーンがたくさん置かれていて、特にリビングは温室カフェのような安らぎ空間となっています。
リラックスを誘う下り天井も、あえてこの位置に設置。アイボリーとブラウンのカラーが、昼も夜もくつろぎを与えてくれます。
窓辺に取り付けられたレールは、植物の鉢をかける、洗濯物を干すなど多用途に。実は居室中に同じレールが取り付けられています。
雨の日の洗濯物や、ゲストの上着を掛ける際に重宝いただいているとのことでした。
子ども部屋/ゲストルーム
お嬢さんたちはまだ小さいので個室の子ども部屋はないのですが、こちらはいつも二人で遊んでいる部屋 兼 ゲストルームです。
室内窓を設置したことで暗くなってしまいがちな空間も、明るく抜けを感じられるようになりました。
こちらの窓の向こうは最初にご紹介した書斎となっています。お父さんが椅子から立ち上がると子ども達の遊ぶ姿が見られる、お互いにちょうどいい距離感を形にしました。
洗面ドレッサー
豪奢さも漂う、ホテルライクなドレッサー周りです。
洗面台部分を浮かせ左右を空けたことで、広さを感じられるつくりとなりました。下の空間が開放されているため、掃除機をかけるのも楽に行えます。
毎日使う場所なので職人さんとも話し合い、時間をかけて理想のドレッサー空間を作り上げました。
玄関①
スニーカー好きのS様。
玄関にはスニーカーを並べて収納できる「見せる収納棚」と、「見せない収納棚」の両方を設置しました。
お気に入りの靴がすぐに手に取れると気分も上がりますし、低めの位置ならお子さんも自分で身支度だしやすくなりますね。
玄関②
玄関を上がったエリアには、広いスペースを確保しました。
お子さんが小さいうちは外出の支度をするのにも、何かと広めの空間があった方が便利です。
この部分に収納棚を設けることで、部屋まで荷物を持ち込まずに散らかり予防にも。レインコートや防寒着をかけておくのに便利な、丈夫なポールも備えつけました。
リフォーム前の課題
予算が決まっていたこと、お客さまのプランニングに合わせて商品や施工内容を検討する必要があったこと。また、引っ越しの日程が決まっていたため、限られた日数で対応できるのかが課題でした。
S様だけでなく現場スタッフまで巻き込んで密に相談を繰り返し、決まった日程までにリフォームを完了することができました。
ここを学べ!
S様ご持参の模型があったことで、リフォーム後のイメージが齟齬なくお互いに共有できたところです。細かい部分も施工前に詰めておくことで、現場の状況で施工が難しくなった場合も変更プランの打ち合わせをスムーズに行うことができました。
一般的に模型を作るのは難しいかと思いますが、理想の間取りを紙に書くなどご自身のお得意な方法で完成イメージを担当者と共有できると、より満足のいくリフォームになると思います。