• キッチンリフォーム
2024/7/30

対決!!ガスVS電気
「エコジョーズ」と「エコキュート」

エコジョーズとエコキュートはどちらを選ぶべき?2つの高性能給湯器を徹底比較

最近値上がりが続く電気料金やガス料金をできる限り抑えたい、と考えている方も多いのではないでしょうか。
家庭で特にエネルギーを多く消費するのが給湯器です。
給湯器をエコなものに変えるだけで、電気やガスにかかるコストを大きく節約できます。

この記事では、エコな給湯器として人気の「エコジョーズ」と「エコキュート」の特徴、メリット・デメリットなどを徹底比較。
2024年現在で設置時に利用できる補助金制度や、どのような家庭がどちらに向いているのかといった点も紹介します。

果たしてどちらがよりお得なのか、どのようなメリットがあるのか、
給湯システム「ガス給湯器」と「電気温水器」を比べてみましょう。

環境に配慮し、家計にうれしい
「エコジョーズ(ガス給湯器)」と「エコキュート(電気温水器)」を比較します。

エコジョーズとエコキュートの違いを一覧で比較

まずは「エコジョーズ」と「エコキュート」の主な違いを、表でまとめて見てみましょう。

エコジョーズエコキュート
製品の概要高効率ガス給湯器自然冷媒ヒートポンプ給湯器
動力ガス電気
給湯方式瞬間式貯湯式
本体サイズ小さめ大きめ
費用の傾向初期費用が比較的安いランニング費用が比較的安い

上記のように2つの製品にはさまざまな違いがありますが、特に大きいのが動力と給湯方式の違いです。
エコジョーズはガスを動力とし、使うときに都度お湯を沸かす瞬間式の給湯器。
一方のエコキュートは電気を動力とし、夜間にまとめて沸かしたお湯を貯めて使う貯湯式となっています。

それぞれの特徴はこの後で詳しく紹介します。

エコジョーズとは?

エコジョーズとは、少ないガス量で効率よくお湯を沸かす、省エネ性の高い給湯器です。

従来のガス給湯器で、無駄になっていt排気熱を再利用することで、給湯熱効率が向上している点が特徴です。
同じ量のお湯を沸かすのに必要なガスの使用量が、通常のガス給湯器に比べて少なく済むため、ガス代の節約や、地球温暖化の一因となるCO2排出量の削減につながります。

エコジョーズのメリット・デメリット

高効率なガス給湯器「エコジョーズ」には、どのようなメリット・デメリットがあるのか順番に見ていきましょう。

エコジョーズのメリット

上でも紹介したように、エコジョーズは使用時に出る排気熱を再利用することで、従来のガス給湯器に比べてガス使用量を節約できるのが大きなメリットです。
これにより、ガス代の節約にもつながります。

エコジョーズは、使うたびにお湯を沸かす瞬間式の給湯器なので、お湯を多く使っても切れる心配がない点も魅力。常に新鮮なお湯が出てくるので、飲料水として使うことも可能です。

設置するにあたって自由度が高いのもエコジョーズのメリットといえます。水圧が高いので、戸建て住宅の2階以上でも不自由なく使えるほか、サイズがコンパクトなので省スペースでも設置できます。また、エコキュートに比べて導入コストが安いのもポイントです。

エコジョーズのデメリット

高効率でガス使用量やガス代を節約できるエコジョーズですが、導入を検討するにあたっては気をつけるべきデメリットもあります。

まず、エコジョーズはエコキュートに比べて導入コストが安いことをメリットとして挙げましたが、反対にランニングコストはエコキュートよりも高めです。
従来のガス給湯器と比べれば導入コストが高いことも踏まえると、節約効果の大きさはエコキュートに劣るでしょう。

加えて、エコジョーズはあくまでもガス給湯器。
普段から一定量以上のガスを使う世帯でないと、節約メリットを感じにくい点も注意が必要です。

設置に際して、ドレン水対策の専用配管工事が求められる点も要注意。
ドレン水とは、排熱を再利用するときに発生する結露による排水のことです。
運転時間が増える冬場は、特にドレン水の量が増えるため、専用の排水設備を設ける必要があるでしょう。

エコキュートとは?

「エコキュート」は、大気の熱を利用してお湯を沸かす、地球環境への負荷をおさえた自然冷媒(CO2)ヒートポンプ給湯器です。
無料で使える無限の資源である、空気中の熱エネルギーを上手に使ってお湯を作れるのが、エコキュートの優れているところ。

通常の電気温水器では、電気ヒーターでお湯を沸かしますが、エコキュートはヒートポンプ技術を利用しています。
ヒートポンプ技術とは、空気を圧縮して熱を生み出す仕組みのことをいいます。

エコキュートのメリット・デメリット

エコキュートのメリット・デメリットも詳しく見ていきましょう。

エコキュートのメリット

エコキュートは、電気代の安い夜間にまとめてお湯を沸かす貯湯式のため、ランニングコストがあまりかからない点が大きな魅力です。
太陽光発電などと組み合わせると、さらに電気代を安くすることができ、節約効果は非常に高いといえるでしょう。

また、災害時でも貯めてあるお湯を使えるため、災害時の停電や断水に対する備えにもなります。お湯を沸かすのにガスや火を使わないので、安全性が高いのもメリットです。

エコキュートのデメリット

節約効果の大きなエコキュートですが、ガス給湯器やエコジョーズに比べて導入コストが高い点がネックです。
サイズもエコジョーズに比べて大きく、設置場所を確保できるかどうかも問題になります。

貯湯式なので、日中のお湯の使用量が多いと、途中でお湯切れしてしまう可能性も。
お湯切れした場合、日中の割高な電気でお湯を沸かす必要があるため、節約効果がダウンしてしまいます。
加えて、貯めてあるお湯が出てくるので飲用水には適しません。

他にも、ガス給湯器に比べてシャワーの水圧が低いこと、夜間の運転音が気になるといったデメリットも存在します。

エコジョーズとエコキュートはどちらがお得?

エコジョーズとエコキュートは、どちらも従来の給湯器に比べて一定の節約効果が期待できます。

ただ、節約の方法はそれぞれ異なります。
エコジョーズはガスを効率的に使用することで節約につながるのに対し、エコキュートは電気代の安い夜間にまとめてお湯を沸かすことで節約を実現する仕組みです。

一般的にエコキュートのほうがランニングコストは安いため、初期コストを負担できるならエコキュートを設置したほうがお得なケースが多いでしょう。
ただし、エコジョーズは日中のガス使用量が多い家庭ほど節約効果が大きくなります。
ライフスタイルによっては、エコキュートよりもエコジョーズを選択したほうがよい場合もあるでしょう。

このように、一概にどちらがよいとは言い切れないため、後で解説する内容を参考に適したほうを選ぶのがおすすめです。

【2024最新】エコジョーズとエコキュートで活用したい補助金

エコジョーズとエコキュートは、通常のガス給湯器に比べて初期コストがかかります。
コスト面で導入を迷っているなら、補助金の活用を検討しましょう。
ここでは、2024年現在で利用できる国の補助金制度を2つ紹介します。

【エコジョーズ・エコキュート】子育てエコホーム支援事業

「子育てエコホーム支援事業」では、支援対象となるリフォームに「エコ住宅設備の設置」が含まれています。
エコジョーズとエコキュートはどちらも対象製品です。

当事業による補助額は、設置台数に関係なく1戸あたり3万円となっています。
なお、他の補助メニューと合わせて「補助額5万円以上」でないと補助対象にならないため、他の対象機器への入れ替えやリフォームと合わせての導入が必要です。

補助金を受けるには、エコホーム支援事業者として事業登録した施工会社に設置を依頼しなければなりません。
交付申請手続きは「遅くとも2024年11月30日まで」となっていますが、制度の予算上限に達すると期間内でも終了になるため、利用する場合は早めに申請しましょう。

▼国土交通省「子育てエコホーム支援事業」▼
https://kosodate-ecohome.mlit.go.jp/

【エコキュートのみ】給湯省エネ2024事業

エコキュートに関しては「給湯省エネ2024事業」の利用も可能です。
エコキュート設置に対する補助額は1台あたり8万円、戸建てでは1戸あたり2台まで補助を受けられます。
性能に応じて、1台あたり最大5万円の補助加算もあり、要件に該当すれば設置費用を大きく抑えられるでしょう。

なお、先に紹介した子育てエコホーム支援事業との併用はできません。
各制度の要件に当てはまるかを確認し、より大きな補助を受けられる制度を選ぶのがおすすめです。

▼資源エネルギー庁「給湯省エネ2024事業」▼
https://kyutou-shoene2024.meti.go.jp/

こんな家庭はエコジョーズがおすすめ

エコジョーズとエコキュートの違いを紹介してきましたが、実際どのような家庭にどちらが適しているのでしょうか。
エコジョーズの導入が適しているのは、次のポイントに当てはまる家庭です。

・日中も在宅のことが多く、お湯の使用量が多い家庭
・温水式床暖房を設置している家庭
・給湯器を設置できる場所が限られている家庭
・家族の人数が多く、エコキュートだとタンク容量が大きくなってしまう家庭

お湯の使用量が平均よりも多い家庭では、使用時に都度お湯を沸かすエコジョーズが適しています。

こんな家庭はエコキュートがおすすめ

続いて、エコキュートが適している家庭の特徴を紹介します。

・日中は家を空けていることが多い家庭
・給湯にかかる光熱費の節約を最優先に考えている家庭
・オール電化済み、もしくは今後オール電化を予定している家庭
・プロパンガスの供給を受けている家庭

エコキュートは節約効果が大きい一方、夜間に沸かしたお湯を使い切ってしまうとお湯切れを起こしてしまいます。
日中のお湯の使用量が少ない家庭であれば、エコキュートでも不自由なく使えるでしょう。

まとめ

さまざまな点でメリット・デメリットのある、エコジョーズとエコキュート

一般的に、電気を動力にお湯を沸かすエコキュートのほうが節約効果は高いとされるものの、日中のお湯の使用量が多い家庭では、むしろエコジョーズのほうが使いやすい可能性もあります。
今回紹介したそれぞれのメリット・デメリットを踏まえ、お湯の使用量やライフスタイルに合ったほうを選ぶようにしましょう。

また、マンションによっては使用できる設備に規約が設けられている場合、既に設置されている設備の代替品しか取り付けられないケースもあります。

ご自宅にどのようなエコ給湯器を設置すればいいのかわからない場合、アールツーホームまで、お気軽にご相談ください!

(記事監修:二級建築士 越川一人)

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